看護学校の中途退学のリアル。60人中、何人辞めた?

看護学校って、入るのも大変だけど、続けるのも大変。「入ったはいいけど、ついていけずに辞めちゃう人もいるんじゃ…」と不安に思っている方も多いと思います。

そこで今回は、私のクラスの「リアルな数字」を公開します。入学時2クラス、計60人いた同級生が、3年後に何人になっていたのか。辞めていった人たちは、どんな理由で、いつ辞めたのか。そして、辞めることについて私が今思っていることを、正直に書きます。

結論:60人中、辞めたのは4人、留年が1人

まず数字から。私の同級生は2クラス、入学時に計60人いました。そして3年後、辞めたのは4人、留年したのが1人です。

「意外と少ない」と感じましたか? 私もそう思います。看護学校は脱落者だらけ、みたいなイメージを持っている人もいるかもしれませんが、実際は9割以上がそのまま卒業していきました。残った人たちは、みんなちゃんと国家試験を受けて、看護師になることができました。

せっかく入学した看護学校、どういう理由でやめるんだろう、と不安だと思います。覚えていることを記していきます

辞めた人は、全員1年生のうちに辞めた

ポイントは、辞めた4人が全員1年生のときに辞めたということです。2年生、3年生になってから辞めた人はいませんでした。

これは私の体感ですが、看護学校は最初の1年目が一番の山場です。慣れない環境、初めての専門性の高い勉強、厳しい校則、そして1年生の終わりにやってくる初めての実習。ここを越えられるかどうかが、大きな分かれ目になります。逆に言えば、1年目さえ乗り切れば、その先は意外と最後まで行けるのかなと思います。

辞めた理由:1人は「馴染めなかった」、3人は「実習」

辞めた4人の理由を見ていきます。

1人目は、入学から3ヶ月くらい、高校を出たばかりの若い子でした。クラスに馴染めなかったこと、勉強についていけなかったこと。仲のいい友達ができなかったのも大きかったと思います。

残りの3人は、全員「実習」がきっかけでした。1年生の終わりに、初めての1週間の実習があるのですが、この1週間に耐えられなかった子が2人。そして、実習で単位を落としてしまって辞めた子が1人です。

実習の単位を落としても、1年生を丸ごとやり直すわけではありません。落とした実習だけを受け直せばいいのですが、それが「1年後」になってしまう。つまり、みんなより1年遅れることになります。それを受け入れられずに辞める、という選択をした子もいました。

ちなみに、辞める理由に「社会人組か、若い現役組か」の違いは、特に感じませんでした。年齢に関係なく、合わなかった人が合わなかった、という感じです。

「教官さえ違えば」辞めずに済んだかもしれない子

ひとつ、今でも残念に思っているエピソードがあります。

実習中に来なくなって辞めてしまった子の一人は、私ととても仲良くしていた子でした。

看護学校の実習は、4人くらいのグループに1人の教官がついて、それぞれの病院に行きます。このとき、どの教官に当たるかが、すごく重要なんです。優しい教官もいれば、とても厳しいことで有名な教官もいる。

辞めてしまったAちゃんは、運悪く「一番怖くて厳しい」と言われていた教官に当たってしまいました。だから、実習が始まる前から、Aちゃんはすごくビビっていたんです。そして結局、実習2日目から来なくなってしまったそうです。

実習が終わってから話す機会があって聞いてみたのですが、やっぱりすごく落ち込んでいました。勉強もできる子だったので、「教官さえ違えば、辞めずに済んだかもしれないのに」と思うと、本当に残念でなりません。実習は、本人の頑張りだけではどうにもならない「運」の要素もあるんだな、と痛感した出来事でした。

辞めずに続けられた人たちの共通点

では、残って卒業した人たちには、何か共通点があったのか。

正直、「これ」という明確な共通点は浮かびません。ただひとつ言えるのは、みんな目的が明確だったということです。

私のクラスは公立で授業料がとても安かったのですが、それでもアルバイトをしないと厳しい、経済的にあまり恵まれていない子も多くいました。「4人兄弟の長女」「4人兄弟の末っ子」みたいに、兄弟が多くて、これ以上親に経済的な負担をかけたくない、という子が多かった印象です。だからこそ、「早く資格を取って、堅実な職業につくんだ」という意欲が、みんなから伝わってきました。

18歳という、一番楽しくて遊びたい時期に、こんなに一生懸命勉強して、学校の厳しい規則を守ってここに来ている。そんな若い子たちを見て、私はいつも「本当に偉いな」と思っていました。

私自身は、一度も辞めたいと思わなかった

ちなみに私自身は、学校を辞めたいと思ったことは一度もありません。

「3年間で絶対に資格を取る」と決めていたからです。この世界は自分の生きてきた世界とは別世界だと、最初から割り切っていました。それに、留年して1年を棒に振るのも絶対に嫌だったので、単位を落とさないように、ものすごく勉強を頑張りました。

逆に、「この人は辞めるかもしれない」という兆候を感じた人もいました。辞めた社会人の人は、社会人経験があるぶん「看護師にならなくても、自分は生きていける」という余裕があったんだと思います。良くも悪くも、「絶対にここで頑張ってやる」という、追い詰められた意欲はあまり見えませんでした。これは経験を積んだ人ならではの感覚で、責められるものではないと思います。

辞めることについて、私が思うこと

ここからは、私の正直な気持ちです。

合わないと思ったら、辞めてしまうのは全然アリだと思っています。看護師という世界で、無理して生きていかなくてもいい。あなたに合う場所は、ほかにいくらでもあります。特に若い子なら、せっかく入った学校でも、無理だと思ったらさっさと辞めてOK。自分が輝ける場所は、ほかにいくらでもあるんですから。

もし当時の自分と、辞めようか迷っている学生の両方に声をかけるとしたら、まったく逆のことを言うと思います。自分には「絶対に頑張れ、絶対に辞めるな」。辞めようか迷っている子には「そんなに無理しなくていいよ」。

そして辞める前に、これだけは考えてほしい。自分が本当にやりたいことは何なのか、ということです。

これから入る人へ

最後に、これから看護学校に入る人、特に不安を抱えている人へ。

一度入ってみて、本当に無理だと思ったら、辞めるのは全然アリだと思います。ただ、社会人から入る人は、なるべく資格は取ったほうがいいかな、というのが私の考えです。せっかくのチャンスだし、つらい思いをするのは3年間だけ。その先に、一生ものの資格が残ります。

異世界に飛び込んで楽しむくらいの、気軽な気持ちで過ごすのがいいと思います。久しぶりのキャンパスライフを楽しむ気持ち、社会人同士の同級生との交流を楽しむ気持ちで。

ただし、勉強と実習は本当に厳しいので、入学するときはその覚悟だけは持ってきてください。そして社会人の場合、家族や周りの支援を受けながら通う人も多いはず。その人たちに恩返しをする気持ちで、ぜひ資格を取ってほしいと思います。

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※これは私のクラスでの個人的な体験です。退学・留年の状況は学校や年度によって大きく異なります。

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